【ガチ検証】オクトパスエナジーの料金が出たので楽天でんきと比較してみる

まずは押さえておきたい――2025年6月、わが家(8人家族)がオクトパスエナジーで受け取った請求額は22,387円。使用量は655kWhで、エアコンもゲーム機もそこそこフル稼働したわりには「まあ許容範囲かな」という数字だ。

ただ頭に浮かんだのは「もしこの655kWhを、以前の楽天でんき(プランM)に流していたら?」という素朴な疑問。
楽天側の従量単価は37.78円/kWh、そこへ市場価格調整+0.90円と再エネ賦課金3.49円が乗る。
電卓を叩いてみると――ざっくり27,600円超。差額は5,000円ちょっと、率にして約2割増しだ。今回はその数字の内訳を、単価・調整額・再エネ賦課金に分けて丁寧に追いかけながら、「なぜオクトパスが安くなるのか」を検証していこう。
楽天でんき(プランM)で 655 kWh 使ったら?

楽天でんきのプランM(中部エリア)は
- 基本料金 0 円
- 従量単価 37.78 円/kWh(税込)
というシンプルな設計だ。ただしここに市場価格調整額と再エネ賦課金が毎月のっかる。2025年1月時点の単価は以下の通り。
項目 | 単価(円/kWh) | 655 kWhに掛けると |
---|---|---|
従量料金 | 37.78 | 37.78 × 655 ≒ 24,746 円 |
市場価格調整額 | +0.90 | 0.90 × 655 ≒ 590 円 |
再エネ賦課金 | +3.49 | 3.49 × 655 ≒ 2,286 円 |
合計単価 | 42.17 | 27,622 円 |
つまり、もし 2025 年 6 月に同じ 655 kWh を楽天でんきで消費していたとすると、およそ 27,600 円の請求書が届く計算になる。オクトパスエナジーの実額 22,387 円と比べると、差額は 5,000 円強(約 20 %増)。この差がどこから来るのか、次のセクションで細かく掘り下げていきたい。
① 基本料金は 0 円
楽天でんきプランMは容量に関係なく基本料がタダだ。「固定費ゼロ」は耳ざわりがいい。しかし落とし穴もある。
後述する従量単価がなかなか高い。使う量が多い月は、この単価の高さでトータルが膨らむ。
“0円=最強!!”と飛びつくのは早計だろう。
② 従量料金は約 24,746 円
655kWh × 37.78 円/kWh=24,746 円。30円台後半という単価はヘビー級だ。
真夏や真冬、エアコンを回しっぱなしにすると「単価 × 使用量」の威力で財布は一気にやせ細る。電気代が高いと感じる主犯はここだ。
③ 市場価格調整額はおよそ 590 円乗る
プランMは電力市場連動型。
試算月は+0.90 円/kWhだったから、655kWhで約 590 円プラス。数百円といえど、市場が荒れれば雪だるま式に膨らむ。軽く見ないほうがいい。
④ 再エネ賦課金は約 2,286 円
単価 3.49 円/kWh × 655kWh=2,286 円。これは全国一律の“電気の消費税”みたいなもの。オクトパスに替えても同額がかかる。逃げ道はない。
以上を合計すると、楽天でんきプランMで 655kWh 使ったときの請求額は約 27,600 円になる。
基本料ゼロの恩恵はあるが、割高な従量単価と市場調整額がのしかかり、支払いはずっしり重い。
月1,000kWh級で電気を使う家庭なら、もっと単価が安くて調整額ゼロのプランに乗り換えたほうが得だろう。
オクトパスと楽天の内訳を押さえる

2025年6月分(655 kWh)の請求はオクトパスエナジーで22,387円、一方で同条件を楽天でんきプランMに当てはめると約27,621円になる。差額は5,234円。百分率にして約19%の節約だ。月5,000円浮けば外食一回分どころか年間では6〜7万円規模になる計算で、家計へのインパクトは小さくない。
差がつく理由はシンプルだ。
まず従量単価。オクトパス(シンプルオクトパス)の中部エリア単価は30.20円/kWh。楽天でんきの37.78円/kWhより約7円低い。655 kWhなら単価差だけで約4,600円開く。
さらに楽天でんきには市場価格調整額+0.90円/kWhが上乗せされるが、オクトパスは調整額ゼロ。今回の655 kWhではこの調整分が約590円、ここも丸ごと差額になる。
基本料金は両社とも0円なので勝敗を分けたのは「単価の低さ+調整額ゼロ」。結果、オクトパスエナジーが家計に約2割の余裕をもたらした、というわけだ。
まとめ:電気単価と調整ゼロが生む “月5,000円のゆとり”

655kWh という同じ使用量でも、楽天でんき(プランM)なら約27,600円、オクトパスエナジーなら22,387円。その差は**5,000円超・約19%**だった。理由は明快で、
- オクトパスの従量単価は30.20円/kWhと楽天より約7円低い。
- オクトパスには市場価格調整額が一切かからない。
固定費は一度見直せば毎月効く。月5,000円の節約が続けば年間で6万円台、十年なら60万円台のインパクトだ。家計を軽くしたいなら「単価が低く、ブレない料金設計」をもつプランを選ぶのが近道。
今回の試算が、その一歩を踏み出す判断材料になれば幸いだ。